ご挨拶

コーポレートガバナンス改革が進み、上場企業の経営判断には、より透明性の高い説明責任と、経営から独立したチェック機能が求められるようになりました。機関投資家も議決権行使結果の公表等により、スポンサーの利益と整合的な一貫性ある投資行動を求められています。株主や債権者など資本市場参加者からみて、個々の経営判断がどう映るか、上場会社が検討段階から頭の体操をしておきたいというニーズは、年々高まっていると思われます。

お客様が外部に見解を求める状況は、自らの経験に照らして考えると、下記のカテゴリーに分類できます。

  • 「インテリジェンス」:他社の決定/公表の内容を精査して自社への示唆を考える

  (例)先週公表の競合会社の事業分離にはどんな狙いがあるのか。当社にはどんな影響や示唆があるのか。

  • 「差し迫った脅威」:実効性ある対応策を早急に検討して行動に移したい

  (例)アクティビストとされる株主が当社株式を買い増している。コンタクトはまだない。

  • 「予測困難」:不確定要素を整理して合理的なシナリオの下で判断したい

  (例)提携先への第三者割当はどんなストラクチャーにすべきか。株主の反応が読めず、株主総会で否決された場合の次の一手は何か。

  • 「決められない」:社内で意見が割れて選択肢を絞りきれずにいる

  (例)親子上場の現状を改めるべきか、どんな方法で解消するか。選択肢に優先順位が付けられない。

企画/財務部門のスタッフは、通常は「複数」の見方を背後のロジックとともにまとめ、事務局案を決めてマネジメントに諮っています。他の取引関係がない独立したセカンドオピニオンを求めて、情報管理にも注意しつつ問題を相談できる相手は、そう多くはないと思われます。

資本政策、IR活動、開示対応など日常のご相談に始まり、経営財務上の諸課題のご検討を、資本市場の視点から支援するのが当社の役割です。

代表者・安藤直久のプロフィール

  • 略歴

大学卒業後、証券アナリスト業務を4年、上場法人向け財務アドバイザリー業務を5年、資金調達を中心とする投資銀行業務を22年経験した。国内系(野村證券)、外資系(JPモルガン証券、モルガン・スタンレーMUFG証券)、銀行系(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)でそれぞれの強みを活かし、上場会社等を顧客として、キャピタルマーケット、M&Aとファイナンスの複合取引、民営化、財務再構築、ファンドの出口戦略など、コーポレートファイナンス分野の基幹プロジェクトを主導した。

問題解決型のアプローチを重視し、社内関係部署、社外専門家、規制当局等との連携のハブとなって、先例の乏しい数々の取引をチームで実現した。また、資本市場の規制改革にも取り組み、自主規制団体である日本証券業協会のワーキンググループの委員を勤務先を代表して務めた。

2022年3月、中堅上場会社を主なターゲットとする株式会社コーポレートアクションズ・リサーチを設立。

  • 信条

ビジネスマンとしての長い道のりで、私は3つのFFirst call(頼れる相談相手)、Foresightful thinking(転ばぬ先の杖)、Flawless execution(完全無欠の執行))を心がけ、チームで共有し、失敗からも学び、お客様に接して参りました。究極の目標と位置付けるこの信条は、今日においても変わりません。当社は日々研鑽を重ね、お客様が価値を認める存在であり続けたいと願っています。

  • 強み
    1. 資本調達、組織再編、株主還元、ガバナンスなどコーポレートファイナンス分野の横断的な実務経験に根ざした問題解決への視野。顧客と共に複眼的・巨視的に論点を整理し、優先順位を付け、選択肢を絞り込み、スキームや金融商品を開発するトレーニングを積んできた。
    2. プロジェクトを成功に導く段取りの明確化や関係者のコーディネーション力。先例の乏しい数々のプロジェクトで司令塔となり、海外も含む社内外の関係者をまとめ、交渉の前面に立った実務経験を有する人材は、大手証券においても稀少な存在と考えられる。築いてきた専門家、実務家とのネットワークは、現在の事業に不可欠な要素となっている。
    3. 機関投資家やアナリストの思考回路を知り、彼らの盲点も理解した上での、的確な内外投資家対応支援。証券アナリストを経て投資銀行業務に参入した比較的珍しいキャリアであり、企業側と投資家側の対話の円滑化に貢献できる。
    4. コンフリクト(利益相反)のない独立した立場からの助言。顧客との間に他の取引関係がなく、かつ、報酬が案件の執行に紐付けられていないため、顧客の利益に基づいた偏りのない判断ができる。
  • 資格等

一橋大学卒業(1987年)

経営学修士(The University of North Carolina at Chapel-Hill, UNC Kenan-Flagler Business School)(1992年)

日本証券アナリスト協会検定会員